聞法会「本願の教えを聞く会」第10回 お申し込み

概要

日時 2023年9月10日(日曜日) 午前9時から午後4時まで
講師 羽田信生師 バークレー在住 毎田仏教センター所長
講題 「伝統と創造性 ― 法蔵菩薩の十七願と十八願 ―」
会場 相応学舎 会場とzoomでの同時開催

*参加費 一般2,000円(学生1,000円)

お申し込み

現地参加(相応学舎)、オンライン参加(zoom)いずれも、こちらのオレンジのボタンからお申し込みください。

 

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日程

開場(午前の入室) 8時30分~9時 (8時55分より勤行)
午前の講義 9時~12時
昼休み(午後の入室) 12時~13時
午後の講義 13時~16時
質疑応答  16時~16時30分
閉会  17時

(2023.8.14日程を更新) 

講師の言葉

講題の「伝統と創造性」について

羽田信生

親鸞聖人の教えの中で一番大切な文章は、『大経』の中の「その名号を聞きて、信心歓喜せんこと、乃至一念せん。」(『聖典』44頁)である。これは、歴史上の善知識の教言を私達が聴聞することによってのみ私達に信心が発起するということ、すなわち、私達が救われるということである。

言い代えると、聖人の教えの核心は、念仏(行)による信心(信)の発起であるということであり、法蔵菩薩の十七願の成就による十八願の成就であるということである。

聖人は、私達の信心は、自力では発こすことができず、ひとえに、弥陀・釈迦二尊の無上方便(すなわち「加威力」)によってのみ発起する、と言われる。その無上方便が名号・念仏である。この「念仏による信心の発起」を曽我量深師と安田理深師は、「伝統と己証(あるいは自証)」と表現された。「伝統」は、私達の善知識の方々の教言を意味し、「己証」は、私達の内に埋もれている「真自己」の誕生を意味する。私は、両師の語を「伝統と創造性」と言い代えたのである。「伝統」すなわち、私達の先人の教言、をただひたすら聴聞することによってのみ私達の真自己が、すなわち創造性のそのものの自己が、誕生するのである。親鸞聖人のお心によれば、「信心」の発起は、「法蔵菩薩の願心」の発起である。それは、「みずみずしいいのちそのものの自己」が誕生するということである。そして、日々を力強く創造的に生きることによって私達の人生が完結・成就するということである。

詮じつめると、聖人が私達に一番言いたいことは、「伝統を代表する師と出遇い、その教言の聴聞によって、創造性そのものの自己を発していただきなさい。」ということである。